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肩関節疾患に対する理学療法の考え方 ~機能的に関節窩を使えているか~

将棋の世界では中学生が一人前として活躍していますね。

 

それなのに受け答えも落ち着いていて天狗になってもおかしくないのに素晴らしいですよね。

 

先日負けてしまい残念です。

 

そんな中今日は肩関節に対する考え方についての話です。

 

 

肩の役割

 

肩はラグビーやアメフト、格闘技等意図的に肩を接触させに行くスポーツを除けば他の動きを援助する関節になります。

 

「大脳皮質から命令が出て何かを手指で取ろうとしたり操作しようとした際にそれを成立させるために援助する一関節」です。

 

また「歩行におけるパッセンジャーバランス制御の一要因」でもあります。

 

その為主な働き方としては空中で操作することが主となります。

 

肩関節複合体の関節

 

一般的には肩関節と言うと肩甲上腕関節関節(GH関節)の事を指します。

 

しかし実際肩を動かす時にはその他の多くの関節が参加してきます。

 

上腕骨、鎖骨、肩甲骨、胸骨から構成される解剖学的関節 

  • 肩甲上腕関節
  • 肩鎖関節
  • 胸鎖関節

 

機能的な関節

  1. 肩峰下関節(第2肩関節)
  2. 肩甲胸郭関節
  3. (烏口鎖骨間関節)
  4. (肋鎖関節)

 

 

肩関節疾患に対する治療の考え方

肩関節疾患は肩関節複合体を言われるように多くの関節が関与する疾患です

 

肩周囲に限らず足部や腰部にももちろん影響されます

 

その為、患者により様々な評価が必要です

 

それが前提です

 

その中で特に変化が出やすいポイントとして肩甲骨の関節窩の使い方があります

 

若手の理学療法士はGH関節の可動域を上げたくなってしまうかと思います

 

しかしGH関節は関節窩の小ささからもわかるようにとても不安定な関節です

 

不安定さがある関節が過剰に頑張ってしまえば当然色々な痛みや炎症、損傷を起こします

 

その不安定さを補うために肩甲骨の運動が必要となります

 

その為、肩甲骨の柔軟性が重要となります

 

実際肩甲骨周囲のモビライゼーションを行うだけで上肢の屈曲のしやすさは変化し、場合により痛みも軽減できるかと思います

 

しかしそれの精度を上げる為にはポイントが3つあります

  1. どの方向に動かすときに痛むか
  2. その時に肩甲骨がどの方向を向くべきか
  3. その制限は何か

 

これらができるだけで制度が上がります

 

短時間の介入でに疼痛が軽減できたのであれば後は運動学習・運動制御・姿勢制御等を駆使していけばGH関節周囲の負担は軽減できます