回復期理学療法PT(へたくそPT)

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理学療法士が伝える仰向けで寝てはいけない理由 「腰痛予防」

 

はじめに

今回は仰向けの姿勢の特徴の話です

 

夜寝るときの姿勢と言えば仰向けが基本なような感じがしますよね

 

しかし実際には千差万別ですが40%以上の人が仰向けで寝ていると言われています

 

リサーチパネル調べ、17万8892人が対象では、

・仰向け:43.9%
・うつ伏せ:8.2%
・右向き:26.0%
・左向き:17.8%
・この中にはない:0.4%
・わからない:3.7% 

出典寝る時の仰向け、うつ伏せ、横向きの人の割合が明らかになる(瞬刊!リサーチNEWS) - ライフ - livedoor ニュース

 

しかし仰向けで寝ているとみなさんが良く悩むあれの原因になりやすいです

 

それは

 

おなじみ「腰痛」やその他諸々です

 

もちろん若く柔軟性が高い人や、運動機能が高い人は例外で痛くならないことがありますが・・・

 

仰向けが腰痛につながる理由として以下の2つあります。

 

動物の構造

ベッド面への適応

 

 

動物の構造

1つ目は動物の構造としての問題です

 

突然ですが飼いならされた動物を除いて仰向けで眠る動物を知っていますか?

 

ほとんどいないですよね

 

動物は構造上の特徴としてうつ伏せを得意としています

 

仰向けになると背骨の胸椎という部分が過剰に反る(伸展)ようになります

 

そうすると息を吐くことに大きなエネルギーが必要となります

 

試しに体を反りながら息を吐いてみてください

 

吐きづらいですよね

 

呼吸を深く行うことで人間は腹筋の奥にあるコアマッスル(横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋)が働きやすくなります

 

コアマッスルが働きにくくなるとそれを代償しようと腰の筋肉が過剰に働いて腰痛につながってしまうのが一つ目の理由です

 

ベッド面への適応

 

2つ目は「ベッド面への適応」です

 

いきなりベッド面への適応と言われてもわからないかと思います。

 

例えば知らぬ間に身体に力が入っていて他人に「力、入っているね」って指摘されたことありませんか?

 

特に日本人は一生懸命力を入れることは何においても良いとされることが多いですよね。

 

そして力を抜くことはさぼっている印象を与えかねません。

 

しかし身体の使い方に至っては反対です。

 

力を抜くことの方が断然難しいです。

 

スポーツの世界でももちろん同じです

 

スポーツ選手で超一流とされる選手は動きにしなやかさがありませんか?

 

野球で言えばイチロー選手、ダルビッシュ有選手、サッカーで言えばメッシやクリロナは動きが柔らかいですよね?

 

それに比べてオフシーズンに筋力強化をして成績不振にあえぐ選手も多いですよね

 

これこそ自身の力で自身の運動を阻害してしまっています

 

寝るときに布団に入って仰向けになるときもまた同様なのです。

  

これはスポーツ選手限ったことではなく、もちろん一般の若い人にも言えることです

 

重力が働く地球にいる以上重力に打ち勝つ為に力が入ることは当然ですが、それが過剰となってしまいます

 

仰向けという姿勢では無理に重力に打ち勝とうとしなくてもよいのに人間の特性上つい、力が入ってしまうのです

 

特に普段からストレスがかかっているような人に多い傾向にあるように感じます

 

腰痛になりやすい人は身体の上半身の重心である剣状突起(みぞおち)を重力に抗するよう持ち上げようとします

 

その為に頭と骨盤をベッドに押し付けるような力の入れ方をしてしまいます

 

この力が持続的に首や肩甲骨、背筋に力を入れてしまい腰痛へとつながってしまうのです

 

背筋に力が入り続ければ腰痛につながります。

 

首や肩甲骨に力が入っていれば首が反り、口呼吸で早い浅い呼吸となりやすく、舌が気道の近くに落ちる舌根沈下になりやすくなります。

 

これはイビキ、睡眠時無呼吸症候群SAS)にもなります。

 

また力が入った仰向け姿勢は腹圧が高めづらく、便秘や膀胱炎にもなりやすくなります。

 

理想はどんな姿勢でも完全にリラックスできるようにすることです

 

まとめ

仰向けは腰・背中に知らぬ間に力が入りやすい。

それにより腰痛や呼吸などその他不調につながる。

その不調がまた腰痛になったりと悪循環に陥る

腰痛改善ではまずリラックスできる姿勢をつくること

短期的に腰痛防止、軽減を図りたい人はうつ伏せで寝る練習で腰部の負担軽減し、呼吸による腹筋群の活動が高める方法がお勧め。

 

 

 

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